681. 天空遊泳




現代美術関係の画廊へいくと大概、かわいいのは嫌いだと言われる。

かわいい、愛おしい、は悪いことではないのに、世の中のかわいいキャラは商いに使われていることがほとんどだ。

ボクの作った流木の生き物の写真を見た銀座の画廊のオヤジが、不機嫌そうに、なぜかわいいのだ?と言った。君も、若くないのだからはっきり言わせてもらう、よくない、大人のアーティストは2枚腰、3枚腰はあたりまえ、考えぬいたコンセプトは簡単には見破られないように深く構えなさい…と、な。

いいよ、オレはそんなに構えなくて、普通にしてたいし…

だから、君は売れないし、プロにもなれないんだ。

そうなんだ、でもさ…もういいや、、、。

ボクはエログロホラーが嫌いで、とても怖い。何も見ないで、想像だけで絵を描いたり、作ったりしていると、とても気色悪いシュールなものができてたりすることがある。無茶苦茶悲しくなる。こんな気持ち悪いものを作ってしまった、自己嫌悪でいっぱい。

独りよがりで作る作家と、人を喜ばせようとして作る作家、おうおうにして、前者はアーチスト、後者はデザイナーとよばれることが多い。

ボクはデザイナーにはなりたくない、アーチストになりたい。明るくて楽しい、可愛くても許されるファインアートがいいな。

人を項目別に括ったりしてるのは批評家とか、自分じゃ何もつくらないヤツが多いよな…

短い人生、人を気にして生きるものじゃないね。きっとみんな言うのはただで、誰が傷つこうと他人事なのだろう。

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